103回看護師国家試験 午前問題76~90
午前問題76 災害派遣医療チーム〈DMAT〉の活動で最も適切なのはどれか。
1.被災地域内での傷病者の搬送を行う。
2.外傷後ストレス障害〈PTSD〉に対応する。
3.長期の継続的な医療を行う。
4.被災地の復興を手助けする。
午前問題77 災害急性期に看護師が行う対応で最も適切なのはどれか。
1.情報の発信を行う。
2.各自の判断で行動する。
3.災害現場の安全を確保する。
4.災害時の対応マニュアルの見直しをする。
午前問題78 日本における政府開発援助〈ODA〉の実施機関として正しいのはどれか。
1.国際協力機構〈JICA〉
2.世界保健機関〈WHO〉
3.国連開発計画〈UNDP〉
4.赤十字国際委員会〈ICRC〉
午前問題79 外国人の女性が38.5℃の発熱のある生後3か月の男児を連れて小児科診療所を受診した。男児は上気道炎であった。女性は日本語が十分に話せず、持参した母子健康手帳から、男児はこの女性と日本人男性との間に生まれた子どもであることが分かった。夫は同居していない様子である。外来看護師は女性に、4か月児健康診査のことを知っているかを尋ねたが、女性は看護師の質問を理解できない様子であった。
男児が4か月児健康診査を受診するために必要な社会資源で優先度が高いのはどれか。
1.近所の病院
2.通訳のボランティア
3.児童相談所の児童福祉司
4.地区担当の母子健康推進員
午前問題80 Aさん(42歳、男性、事務職)は、仕事中に居眠りをすることが多いと上司に注意されていた。Aさんの睡眠時間は7時間であり、寝つきはよいが、毎朝寝不足と頭痛を感じていた。最近、いびきがひどいと家族から指摘されて受診した。Aさんは、身長165cm、体重81kgである。
最も考えられるのはどれか。
1.うつ病
2.低血糖症
3.もやもや病
4.ナルコレプシー
5.睡眠時無呼吸症候群
午前問題81 慢性腎臓病の説明で正しいのはどれか。
1.糖尿病腎症は含まれない。
2.病期分類の5期から蛋白制限が必要である。
3.腎障害を示す所見が1週間持続すれば診断できる。
4.糸球体濾過量〈GFR〉の低下は診断の必要条件である。
5.病期の進行とともに心血管疾患のリスクも高くなる。
午前問題82 血圧を上げる作用を持つのはどれか。2つ選べ。
1.レニン
2.インスリン
3.カルシトニン
4.ソマトスタチン
5.ノルアドレナリン
午前問題83 視床下部の機能で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.感覚系上行路の中継核
2.長期記憶の形成
3.摂食行動の調節
4.飲水行動の調節
5.姿勢の調節
午前問題84 日和見感染の起炎菌はどれか。2つ選べ。
1.メチシリン耐性黄色ブドウ球菌〈MRSA〉
2.インフルエンザ菌
3.A群溶連菌
4.髄膜炎菌
5.緑膿菌
午前問題85 予防接種法において定期予防接種の対象となっている疾患はどれか。2つ選べ。
1.結 核
2.水 痘
3.風しん
4.B型肝炎
5.流行性耳下腺炎
午前問題86 患者の権利について適切なのはどれか。2つ選べ。
1.患者は自分の医療情報を見ることができる。
2.患者は一度同意した治療方針を拒否できない。
3.患者はセカンドオピニオンを受けることができる。
4.患者が病室に不在の場合は検査の同意を家族から得る。
5.患者情報は患者と家族の同意なく保険会社に開示できる。
午前問題87 Aさん(43歳、女性)は、吐血のため救急搬送され、食道静脈瘤破裂に対して緊急止血術が行われた。腹水は少量認められるが、経過は良好で近日中に退院を予定している。Aさんは5年前に肝硬変と診断されている。
Aさんへの食事指導で正しいのはどれか。2つ選べ。
1.高蛋白食とする。
2.塩分は制限しない。
3.食物繊維を控える。
4.固い食品を控える。
5.辛い香辛料を控える。
午前問題88 小児の痛みについて正しいのはどれか。2つ選べ。
1.新生児の痛みを把握する指標はない。
2.薬物療法よりも非薬物療法を優先する。
3.遊びは痛みに対する非薬物療法の1つである。
4.過去の痛みの経験と現在の痛みの訴えには関係がない。
5.3歳ころから痛みの自己申告スケールの使用が可能である。
午前問題89 思春期の続発性無月経について正しいのはどれか。2つ選べ。
1.ストレスが誘因となる。
2.乳房の発育は認められない。
3.急激な体重の増減と関連する。
4.妊娠を希望するまで治療対象にならない。
5.診断基準の1つとして5か月以上の月経停止がある。
午前問題90 Aさん(85歳、女性)は1人で暮らしており、高血圧症がある。物忘れがあり、要支援2の認定を受け、通所介護と訪問看護を利用している。Aさんの長女は他県に住んでいる。
Aさんの健康状態を維持するために訪問看護師が行う支援で適切なのはどれか。2つ選べ。
1.服薬管理の支援を行う。
2.水分の摂取状況を把握する。
3.入浴は控えるよう助言する。
4.Aさんの長女に同居を勧める。
5.1人で買い物に行かないように助言する。